小さなお子さんを抱えている方の中には、
「叱り方がわからない」
と悩んでいる方もいるでしょう。
そこでこの記事では、子どもを叱る時の基本知識について、詳しく解説していきます。
子どもが伸び伸び成長できる環境を作り上げるためにも、是非最後までしっかりとチェックしてください。
子どもを叱ることの必要性
では早速、子どもを叱ることの必要性について、詳しく見ていきましょう。
子どもの命を守る
子どもというのは、やっていいことと悪いことに区別がついていません。
場合によっては、自分の命を危険にさらすような行動を取ってしまうこともあります。
そんな時、親がしっかりと叱ることができれば、
「これはやったらいけないことなんだ」
ということを理解してもらえるようになりますので、大切な我が子の命を守れるようになるのです。
他人を傷つけない優しい子に育つ
今紹介したように、小さい時はやっていいことと悪いことの区別がついていない状態ですので、悪気なく人を傷つけてしまうことがあります。
そんな時、親がしっかりと叱ることができれば、思いやりのある優しい子に成長してくれます。
社会のルールが身に付く
子どもはいずれ大人になり、社会の一員として活躍するようになります。
この時に、一般常識を理解していないと、周りから敬遠されてしまったり、恥をかいたりすることになります。
親がしっかりと子どもを叱ることで、社会で生きていくために必要なルールや常識を身に付けられるようになるのです。
子どもの上手な叱り方とは?
では次に、子どもの上手な叱り方について詳しく解説していきます。
目を見てしっかりと話す
子どもを叱る時には、目を見てしっかりと話すようにしましょう。
アイコンタクトというのは、自分の気持ちを相手に伝えるために重要なことであり、目をしっかり見ながら話すことによって、
・なぜ叱られているのか
・どうすればよかったのか
ということを理解させやすくなるのです。
家事をしながら、あるいはスマホをいじりながらだと、子どもが事の重大さに気づけなくなり、同じ過ちを繰り返す可能性が高くなりますので注意しましょう。
理由を説明する
例えば、
・お店で走ってはいけない
・人を叩いてはいけない
というのは、大人にとっては当たり前のことです。
ただ、子どもの場合は何がいけないのか理解できないケースもあります。
そのため、
「ダメでしょ!」
と言うだけでは、意味を理解してもらえない可能性が高くなるのです。
大切なのは、理由をしっかりと伝えながら叱ることです。
そうすることによって、子どもが自分のした過ちを理解できるようになります。
どうすればいいのかを説明する
子どもの間違った行動を止めるのも親の仕事ですが、正しい方向に導くことも親の仕事です。
何がいけなかったのかを説明するだけでなく、どうすればよかったのかということをしっかりと説明するようにしましょう。
質問を混ぜて理解度を確認する
質問を混ぜて理解度を確認することも大切です。
例えば、
「なんでお友達を叩いたらダメなんだっけ?」
「なんでお片づけをしなきゃいけないんだっけ?」
というように、子どもに質問を投げかけることによって、子どもが本当に親が言っていることを理解できているかを確認できるようになるのです。
叱る時は短く、簡潔に
子どもを叱る時は、
・短く
・簡潔に
ということを意識する必要があります。
特に、命にかかわること、犯罪に繋がってしまうことについては、一言で伝えた方が良いこともあります。
子どもの間違った行動を瞬時に止めたい場合は、
「ダメ!」
「ストップ!」
「○○だからやらないで!」
と言葉を短くすることで、子どもに危機感を与えやすくなります。
その後、時間を見つけてしっかりと子どもと向き合い、なぜ叱ったのか、どうすればよかったのかということを伝えるようにしましょう。
問題が解決したら褒める
子どもを正しい方向に導くためには、叱ることが大切です。
ただ、叱ってばかりいると子どもが伸びなくなってしまいます。
改善が見られる場合はしっかりと褒めて、自尊心を高めてあげるようにしましょう。
やってはいけないNGな叱り方とは?
では次に、絶対にやってはいけないNGな叱り方について詳しく解説していきます。
手を上げる
かつては、鉄拳制裁も教育の一環として考えられていました。
昭和の子どもたちは、親や先生から叩かれたり、殴られたりして良いことと悪いことの区別をつけたものです。
ただ、これは教育に関する研究やノウハウが蓄積していなかった時代の話で、正しい教育方法ではありません。
・殴る
・蹴る
・叩く
という行為から得られることは何1つ無く、むしろ子供に悪影響を与えてしまう可能性が高くなるのです。
ダラダラ叱る
ダラダラ叱るというのも、間違った叱り方です。
何時間もダラダラ叱ったり、一旦終わった話を後で持ち出してきて叱ったりというのは、何の意味もありません。
これは大人の身勝手な行為であり、子どもにとって良い影響は1つもないのです。
叱る時はできるだけ短く、スパッと伝えるようにしましょう。
人と比べる
子どもを叱る時に一番やってはいけないのが、人と比べることです。
「あの子はできているのに何であなたはできないの」
「他の子はみんなできているよ」
このように叱ってしまうと、子どもが自分に対する自信を失ってしまう可能性が高くなるのです。
人と比べられて育った子どもは、人より優位に立つということを主眼に置いてしまう可能性が高くなり、場合によっては人を見下す性格を持ってしまうこともありますので注意しましょう。
子どもを叱る時に覚えておくべきこと
では最後に、子どもを叱る時に覚えておくべきことをいくつか紹介していきます。
叱ると怒るは違う
お気づきの方もいると思いますが、この記事の中で「怒る」というワードは1つも出てきていません。
なぜなら、叱ると怒るは別物だからです。
叱るというのは、相手の間違いを指摘し、どうすればいいのかをアドバイスすることを指します。
一方怒るというのは、自分の感情を相手にぶつけることを指します。
子どもを教育するうえで必要なのは、怒ることではなく叱ることですので、感情的になった怒りをぶつけないようにしましょう。
間違ったことをしたら自分から謝る
親は子どもを正しい方向に導く責任があります。
ただ、親も完璧ではありませんので、時には間違ったり、勘違いしたりすることもあります。
例えば、
・自分の勘違いで一方的に叱ってしまう
・感情に任せて怒りをぶつけてしまう
・つい手をあげてしまった
というようなケースです。
そんな時は、子どもと同じ目線に立ち、
「ごめんなさい」
と伝えるようにしましょう。
中には、
「謝ったら親としての威厳を失う」
と考えている方もいますが、これは大きな勘違いです。
我が子にしっかりと謝れる親は、子どもからも信頼されやすくなるのです。
まとめ
子どもを正しい方向に導くためには、正しい叱り方を覚えることが大切です。
正しい方法で叱ることができれば、
・何がいけなかったのか
・どうすればよかったのか
ということを理解させやすくなりますので、子どもの成長に繋がります。
逆に、間違った方法で叱ったり、怒りをただぶつけたりするだけでは、子どもがどんどん間違った方法に進んでしまうのです。
小さなお子さんを育てている方は、今回紹介したことを参考にしながら正しい方法でお子さんと向き合っていくようにしましょう。