「子どもの教育にはお金がかかる」
と良く言われますが、これは実際に子どもを産み、育ててみないことには実感できません。
とはいえ、無計画のまま子育てを開始すると、子どもに不便な思いをさせる可能性が高くなります。
そこでこの記事では、子育てにかかる費用目安を年代別に解説していきます。
子育てにかかる費用を理解しておかないとどうなる?
まずは、子育てにかかる費用を理解しておかないとどうなってしまうのか、ということについて詳しく解説していきます。
急な出費に対応できなくなる
子育てをしていると、ある時突然まとまった金額が必要になることもあります。
例えば、
・子どもが病気になった時
・子どもがけがをして入院する時
・子どもが急に習い事を始めたいと言い出した時
などです。
子育てに関する費用を理解し、計画的に貯金しておかないとこのような急な出費に対応できなくなりますので注意しましょう。
子どもに惨めな思いをさせることになる
冒頭でも解説したように、子育てに関する費用を理解しておかないと、子どもに不便な思いや、みじめな思いをさせてしまうこともあります。
子どもはこのような記憶をいつまでも持っているものですので、できるだけ不便な思いや惨めな思いをさせないためにも、計画的に資金を貯めておくことが大切です。
ストレスが溜まる
子育てに関する費用を理解しておかないと、次々と発生する出費にイライラしてしまうことになります。
「またお金が必要なの?」
このような不安やストレスというのは、家族喧嘩の原因にもなります。
両親の喧嘩というのは、子どもに悪影響を与えることもあり、教育に良くありません。
仲睦まじい姿を子どもに見せるためにも、お金の悩みや不安というのはできるだけ早い段階で摘み取っておくべきと言えます。
子育てにはどれくらいお金がかかる?
では早速、子育てにかかる費用目安を年代別に解説していきます。
ただ、これから紹介する費用相場はあくまでも目安となり、その時の状況によって変動することがありますので、参考程度に考えておいてください。
未就学児
未就学児、つまり0歳から6歳までの子育て費用は平均で700万円前後となっています。
これには、
・食費
・衣服代
・医療費
・生活用品費
・保育費
・習い事の月謝
などが含まれています。
毎年100万円ちょっとの費用がかかる計算になりますので、妊娠をしている段階あるいは、妊活をしている段階で少しずつ貯金をしておかなければなりません。
小学生
小学校6年間でかかる費用は、約700万円となっています。
未就学児同様、年間で100万円ちょっとの費用がかかる計算です。
お小遣い制度を始めたりする場合は、もう少し高額な費用がかかってしまうかもしれません。
また、公立小学校に通わせるか、市立小学校に通わせるかによっても費用が変わってきます。
公立小学校に通わせる場合は、年間で大体20万円から40万円前後の費用がかかりますが、市立小学校に通わせる場合は年間50万円から80万円前後の費用がかかってくるのです。
この記事を見ている方の中で、
「子どもを私立の小学校に通わせたい」
そう考えている方がいるのであれば、早い段階で教育資金を貯めておきましょう。
小学生になると、習い事を始める子も増えてきます。
その場合は、上記の費用に加えて、年間10万円から50万円前後の費用がかかることになりますので注意が必要です。
中学生
中学校3年間にかかる費用は、約470万円となっています。
小学校とは違い、中学校は3年間となっていますので、比較的費用を抑えられています。
ただし、中学生になると、
・お小遣い
・スマホ料金
・塾の費用
などがかかってくることもあり、毎月の支出が増えることもあるのです。
また、部活に入る場合、部費や道具代、遠征費などで年間数万円から数十万円単位の費用がかかることもあります。
中学2年生から3年生になると、志望校への入学に向けて塾に入る子も増えてくるでしょう。
そうなると、年間で数十万円単位の費用がかかることもありますので注意しましょう。
高校生
高校生の子育て費用は、約530万円から590万円の間になると言われています。
公立高校に通わせるか、私立高校に通わせるかによっても教育費用が異なり、
・公立高校に通わせる場合→年間177万円前後
・私立高校に通わせる場合→年間228万円前後
の費用がかかってくるのです。
また、進学校に進んだ場合、ほとんどが塾に入る傾向にあります。
そうなると、年間数十万円単位の費用が追加でかかってくることになりますので注意しましょう。
大学生
この記事を見ている方の中には、
「大学生になったらそこまで教育費用がかからないでしょ?」
と考えている方もいるでしょう。
確かに、大学生になると自分でアルバイトもできるようになりますし、深夜帯も働けるようになりますので、比較的費用がかからないイメージですよね。
ただ、公立大学に入る場合は年間で50万円前後、私立大学に通う場合は年間で100万円前後の費用がかかるのです。
この費用を親が出すか、自分で奨学金を借りて出すかによっても、親が用意すべき教育資金は異なりますが、お金がかかることには変わりありません。
また、進学と同時に一人暮らしをする場合、
・初期費用
・家賃
・生活費
などを支払う必要があり、現実的に考えると子どもがこれらの費用を全額負担するのは難しいです。
場合によっては、アパートの初期費用を親が負担したり、家賃だけ親が負担したり、毎月一定額を仕送りしたりする必要が出てくることもありますので、慎重に計画を練っていかなければなりません。
子育てにかかる費用を計画的に貯めるためには?
では最後に、子育てにかかる費用を計画的に貯めるためのコツについて、詳しく解説していきます。
学資保険を活用する
学資保険というのは、毎月一定額の保険料を支払うことにより、満期日に払込保険料よりも高い金額を受け取れる可能性がある「貯蓄型保険」です。
中には、親に万が一のことがあった際、その後の保険料が免除されるプランもあります。
ただ、ここで注意すべきなのは、満期日に払い込んだ保険料以上の金額を受け取れる”可能性”があるということです。
絶対に保険料以上の金額を受け取れるというわけではなく、場合によっては払い込んだ保険料以下の金額しか受け取れないケースもありますので注意しましょう。
定期預金を活用する
子どもが生まれた瞬間に定期預金を開始するという親御さんもたくさんいます。
定期預金というのは、毎月一定額を預け入れる貯金法で、
・1年
・3年
・5年
・10年
というように、あらかじめ期間を決めておきます。
定期預金というのは、満期日になるまで引き出すことができないため、計画的に資金を貯めることができるのです。
つみたてNISAで貯める
つみたてNISAで教育資金を貯めているという方もいます。
つみたてNISAというのは、積立投資をする際に利用できる少額投資非課税制度のことです。
つみたてNISAの限度額である40万円に対する利益には税金がかからず、そのまま受け取ることができます。
ただし、つみたてNISAは投資であり、場合によっては元本割れすることもありますので慎重に検討していくことが大切です。
まとめ
小さなお子さんを育てている方、あるいは小さな命をお腹に宿している方の中には、
「子育てにはどれくらいの費用がかかるんだろう」
という不安を抱えている方もたくさんいるでしょう。
この記事で解説した通り、子育てには高額な費用がかかり、慎重に資金計画を練っておかないと、子どもに不便な思いや惨めな思いをさせることになります。
子育て費用への対策を一切行っていないという方は、学資保険や定期預金、つみたてNISAなどの方法を使って対策をしていくようにしましょう。